高専制度に関するメモ

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zoom RSS 【回想】数年前の同窓会で旧友らに聞いてみた

<<   作成日時 : 2007/01/01 22:56   >>

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 15、16、17と、私の人生暗かった――。藤圭子は「夢は夜ひらく」でこう歌った。70年にヒットした歌だから、私はまだ小学生。しかし、藤圭子のもの悲しい歌を聴きながら、彼女の少女時代を想像していたものだ(実際は園まりが歌ったのをリメイクしたものだったが)。彼女ほど暗い少年時代ではなかったけれど、私にとっての15〜20歳は、自分の選択が間違いだったかもしれない、できることなら学校を辞めたいと、日々悶々として過ごしていた時期だった。

 高専を卒業してほぼ20年が経った2002年の秋、在籍していた学科のクラス会があり、20人が相まみえた。このうちいっしょに卒業したのが18人、1年遅れで卒業したのが1人、3年修了時に大学進学のために中退したのが1人という顔ぶれになっていた。

 呑み会がはじまり、1人ひとり挨拶やら近況報告やらすることになった。宴席には場違いだとは思いつつも、私は高専制度に対するわだかまりを語り、最後に「もしいま中学3年に戻ることができたとしたら、また高専に入りたいか」と旧友らに聞いてみた。手を挙げたのは半分以上になった。それほどいないだろうと高を括っていたから、私には意外な結果だった。

 クラスメートの移り変わりは次のようになる。全学科の定員は当時4学科各40人計160人になっていて、全受験者数は570人余。各学科41人計164人が合格し、実質競争率は3・5倍だった。私が入学した学科では辞退者が1人出たので、同期入学は40人になった。このうちいっしょに卒業したのは32人。残り8人は、過年度卒業が2人、中途退学が6人(1人が退学後高校に再入学、2人が3年修了時に大学進学を目指して進路変更、1人が就職、あとの2人は消息不明)。さらに、上のクラスから留年して同じクラスになったのが2人(卒業したのはいない)だったので、同じ教室で学んだことのある者は全部で42人となる。

 幹事によれば、42人のうち連絡先が不明なのが7、8人。案内が届きながらクラス会に欠席したのは14、5人ということになる。顔を出した私に「お前だけは来ないんじゃないかと思ったよ」と軽口を叩く旧友がいたけれど、都合がつくのにあえて欠席したというのはせいぜい2、3人ぐらいだろうか。ほかは、病気だったり、海外で働いていたり、仕事が忙しいといったやむを得ない理由だった。

 「中学3年に戻ったら、高専に入るか」という質問に、欠席した旧友らはどう答えただろうか。退学した6人は「入らない」と答えるに違いない。だが、残りの欠席者の全部が全部、「入らない」と思っているとは思えない。多分、卒業したのも、留年したのも、退学したのも、全部ひっくるめて半分近くは、また入りたいと思っているという結果になるのかもしれない。中退者を除けば、半数を超えるのだろう。

 高校や大学に在籍したことのある者に、再び受験生に戻ったら、高校や大学に入りたいかと尋ねるのは、ピントのぼけた愚問のような気がする。あえて質問するなら「○○高校、○○大学を再び受験するか」と聞くことになるだろう。だが、高専の場合は、「高専を再び受験するか」と「○○高専を再び受験するか」という質問は、ほとんど同じ意味といっていい。

 身近な例に過ぎないが、在学経験者の半分がまた入りたいと思い、また、半分が入りたくないと思っている、アンビバレントな教育機関はそうそうないのではないだろうか。

 暗い高専時代を送った私は、時間を遡れるとしても、また高専に入りたいとは思わない。だが、あの場で体験したことを丸ごと否定するつもりもない。高専制度や教員らに対して、いまだにわだかまりが拭えないのだけれども、あの場での体験がなければ、屈折を含めて、いまの自分はないと思える。私の心のなかでも、相反するアンビバレントな感情を抱えたままだ。

 というわけで、年も改まったこともあり、資料の蓄積や制度に対する考察とともに、私自身の体験や感情も、このブログでときどき書いていこうと思う。




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